おかさんクリニック

水素吸入について

水素ガスを吸入することで不要な活性酸素を除去し、
細胞膜や血管内皮、お肌や免疫系の酸化変性による疾病や
機能障害を軽減させる目的で、水素ガスを吸入します。

活性酸素の善玉と悪玉

病気や老化の原因と言われる活性酸素種 (Reactive Oxygen Species:ROS)。これにはスーパーオキサイド、ヒドロキシラジカル、過酸化水素、一重項酸素があります。この中で情報伝達や殺菌などの有益な作用を持つ活性酸素(善玉活性酸素)がある反面、ヒドロキシラジカルは極めて危険性の高い活性酸素(悪玉活性酸素)です。加齢などによる異常なヒドロキシラジカルの増加は、タンパク質や脂質、DNAなどを酸化することで細胞傷害を引き起こし、パーキンソン病やアルツハイマー病、炎症、糖尿病および癌などの病気を引き起こすことが知られています。

活性酸素対策に有効とされるビタミンCやEは、善玉・悪玉両方の活性酸素を除去してしまい、必要以上の摂取は逆に問題を起こしてしまいます。一方水素吸入は、悪玉活性酸素のみを無毒な水( H2O )に変換するため、極めて効率的で安全な有害活性酸素除去法と言えます。

医療の中での水素吸入

水素吸入療法は、心停止後症候群に対して先進医療として保険適応が認定されています。 心停止後症候群は心肺停止後に蘇生できた場合であっても、蘇生前後に発生する大量のヒドロキシラジカルによる酸化障害が広範囲に広がり、脳や多臓器がダメージを受け後遺症が発生するものです。慶応大学病院救急科は2%水素ガスの18時間吸入により、蘇生後のダメージを大幅に軽減する水素吸入療法を確立しました。現在多くの臨床現場で大きな効果を発揮しています。

当院の水素吸入療法

慶応大学吸入法よりもやや高い4.5%程度の水素と23%酸素を、30分間程度吸入していただきます。水素ガス物理特性の爆発下限は4.0vl%。自然発火点571℃となっており、当院の吸入法では水素ガスが飽和するまでの時間を考慮すると危険性はありませんが、長時間や高濃度水素ガスの吸入は発火のみならず、活性酸素を逆に増やすと報告されています。